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ビリュニスのオペラ劇場にて、花路小三郎・③ さすらいの偽ピアニスト、スキンヘッド

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リトアニアの首都ビリュニスのオペラ劇場は、リーガのそれと比べると三倍ほどの料金。
アホらしくなり、花路小三郎、チケット売り場でまごつきながらも、ようやく、子供用のオペラを選ぶ。
どうも、貧乏性ですなぁ。
でもね、格差がこうも激しいと、内容と料金、どちらを軸にして選ぶべきが、判断に迷う、のよ。

子供用のオペラ、これはこれで、けっこう楽しめた。

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観劇している子供たちが可愛い。
大人用の座席だから、子供達にはゆったりしていて、妙に高貴だ。
腕組みして、小三郎、子供たちを見ている。
休憩時間には、東洋人のスキンヘッドが珍しいのだろ、大勢の子らが親しげに小三郎を取り囲み、何やら話しかけてき、陽気な声をあげる。
この上なく、楽しげだ。
花路小三郎も、悪い気はしない。
もてている、そんな感じ。

広いホールに出ると、壁際に漆黒のグランド・ピアノが置いてある。
開放的な雰囲気。
どうぞ勝手に弾いてよね、そんなことを言っているようで、小三郎、ピアノの椅子に座った。
なに、かまうものか。
突然、子供たちの拍手。
…うむ…ウム…やる気、産む。

よしよし、待ってなヨ、嬢ちゃん、坊や。
短くして、
「 エリーゼのために 」
を弾く。
指使いが少し硬い、緊張から、額から汗が滴る。
拍手、拍手。
どうだい、弾けただろう?
少々の指の狂いは仕方がないよね。
またまた、大きな拍手。
ありがとう、ネ。

子供たちに取り囲まれて、ヨロヨロ、ふらふら、押しつぶされそうゼョ。
ホンマかいな !
こんな下手くそなピアニストは、おらんのに !

花路小三郎、自分の眼を疑う。
子供たちの行列ができていたのだ。
サインをせがまれる。
ホンマかいな!
ケドね、そこは厚顔の図太い小三郎、十五、六人のノートに、日本文字で、
「君よ地球人となれ」
と書いて、差し上げる。
いい気分。

開演のブザーが鳴り、先生らしきがドアを開けて、生徒らを誘導。
小三郎、やっと、救われた感じ。

それにしても、子供たちの群衆心理はすごい、ネ。
背後から、小三郎のスキンヘッドを手の平で撫でる子供たちもいて、されるがままにさせていた。
彼らは旺盛で、執拗。
懸念して、花路小三郎、オペラ終了の少し前に、身を低くして、劇場を後にした。
逃げるが勝ち、そんな気分で。


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